アイ・ドン・ノー?

昨日のブログが思わぬところから発音の話題になってしまったので続き。I don't know.のことを日本人ってよく(カタカナで言うと)「アイ・ドン・ノー」って発音するでしょ。これダメね。まず通じない。(日本にいるような日本語なまりに慣れている人には通じるけど。)日本語にそういう音がないからなんだけど、日本人の耳には、最後にある子音(final consonantって言うんだけど)が聞き取れない。聞き取れないから、自分でも言えない。昨日も書いたけど大事なのは「ッ」ね。小さいツ。I don't know.の場合で言うと、問題なのはdon'tの最後のtなのね。「アイ・ドンッ・ノー」っていう感じで言えば、まず通じるはず。大事なのは、ドンの後で息をのむ感じで音を止めること。本当はknowにもfinal consonantのwがあって小さい「ゥ」がいるんだけど、これは言わなくても割と大丈夫。
例が古いけどユーミンの歌に「守ってあげたい」ってあるでしょ。「ユー・ドン・ハフ・トゥー・ウォーリー」で始まるやつ。あれもダメね。絶対通じない。「ユー・ドンッ・ハフ・トゥー・ウォーリー」にすれば少なくとも発音は大丈夫。ただしこれ意味もダメなんだよなぁ。
「You don't have to worry because I love you.」でしょ。これってさぁ、無理矢理訳したら「おまえうるさい!黙ってろ!愛しているから。」っていう感じになっちゃうよ。英語っていうのは理屈っぽい言語なので、「You don't have to worry.」という文がまず出てくるからには、その前にYouがworryしてないといけない。つまりYouはworry(心配)してて、「どうしよう、どうしよう!」ってパニック状態になっているはずなのね。でなければ「You don't have to worry.」という文は成立しない。Youがworryしてるからこそ、You don't have to worry.っていう文が意味を持つ。何の脈絡もなく唐突にそんなことを言うというのは英語にはあり得ない。で、そういう状況でYou don't have to worry.と言うのは「どうしよう、どうしよう、大丈夫かなぁ?」ってパニックになっている人を遮って言っているわけだから、「おまえが騒いだってどうにもならないだろう!うるさいから黙ってろ!」って感じにしかならないでしょ。だってdon't have toなんていうものすごく強い言葉を使っているんだよ。これ以上騒ぐと訴えるぞ!位の勢いの言葉。で、その直後にbecause I love you.ってどう考えても支離滅裂だよね。まずこれ以上ない!っていう位強い言葉で罵倒しておいて、その理由が愛してるって意味通らないよ…。この歌(に限らずユーミンの古い歌はほとんど)好きなんだけどなぁ…。
追記:この英語を意味的に通じるようにする話は、翌日のブログに書いてあります。