Tomorrow never knows

私がこの英文(?)を初めて耳にしたのはYUIの"It's happy line"という歌詞の中である。映画「タイヨウの唄」の挿入歌だからだいぶ前の話だ。最初何が言いたいのか分からなかった。(私は英語に関しては少なくとも日本人の人並みよりはできるつもりでいるが…)英語のままでは理解できなかったので、直訳してみた。「明日は決して知らない。」(何を知らないの?)と思った。更に「明日は分からない。」と訳を変えてみて、思い当たった。もしかして:
Nobody knows anything about tomorrow.(明日のことは誰にも分からない。)
というようなことが言いたいのかも!?と思った。なあんだYUI英語間違ってるじゃん、と思っていた。(因みに私はYUIのファンである。復帰してくれて嬉しい。充電期間をおいたことで、また良い曲が出てくると信じている。)しばらくして、Mr. Childrenの唄のタイトルに、この"Tomorrow never knows"というのがあることを知った。私は「なるほどミスチルが英語を間違えて、その間違いをYUIはそのままパクったんだぁ。」と思った。
しかし、あのBeatlesの唄のタイトルにも"Tomorrow never knows"があるではないか!!今更気付いた。不覚。ということは元ネタはここか。じゃ英語は正しいんだ。試しにググってみると解説ページだの、質問ページだのザクザク出てきた。色んなページで色々言われていたが、私の今の解釈はこんな感じで落ち着いた。
この英語は文法的に正しいか?という問いに対する答え:明らかに正しい。Tomorrowが主語でknowsが動詞でneverは強い否定だから、文法的には"I don't know."と全く一緒。文法的にはこれで何も問題はない。問題なのは文法ではなく意味、つまりどう解釈するかである。私の解釈はI don't know.と同じに解釈するというもの。これが一番素直だと思う。つまりTomorrowというという人がいてその人は全然知らない、と言っている、と解釈する。するとTomorrow本人が知らないんだから、他の誰も知るはずがないということになって、冒頭の「明日のことは誰にも分からない。」と同じ意味になる。擬人法的な解釈というのかなぁ?まあ要するに唄のタイトルだから詩の一部なので、こんな解釈でいいのでは?と思っている。(蛇足だが、文法的には倒置を使っていて主語が省略されていてどうのこうの…というのはちょっと無理がある気がする。)