お前は水泳が好きか?

この頃、折に触れてよく自問している。身体の調子がイマイチで、あと肩の調子が悪く泳いだらまた悪化なんてこともあり、億劫になりがち。朝は泳ぐ気満々でいても夕方が近づくにつれ、やる気関数は下降の一途をたどり、結局ビールに手を伸ばす日々。今日、改めて自問。「お前は水泳が好きか?」答えはもちろんYESである。子供の頃から水泳が好きだったし、運動と言えば水泳しかやったことがないと言っても過言ではない。だから、そう自問すると色んな思い出が浮かび上がってくる。そして、忘れてはならない大事なことを改めて思い出した。
大学を卒業し、部活とかサークル活動とは縁もなくなり、会社には水泳部なんてなかったから、就職後は水泳から遠ざかっていた。それからちょっとして(それでもまだ若かった頃)自分的にはかなりの大事件が起こり、メンタル的にもかなり落ち込んでいた時期があった。体重もみるみるうちに落ちた。半年かそこらでやせ細り、一番痩せてた頃は50kgを切っていた。「痩せたね。」ではなく「やつれたね。」とよく言われた。「最近元気ないよ。」ともよく言われた。そんなある日、上司にプールに誘われた。私が水泳をやっていたことを知っていたその上司は「水泳を教えてくれ。」と言った。で、二人でプールへ。一応言われた通り泳ぎを見てアドバイス程度のことはした。もちろん、自分も久しぶりに少し泳いだ。そうしたら懐かしい感覚が蘇ってきた。そう、泳いでいる最中は無心でいられる。メンタル的に落ち込んでいることも忘れられる。
それで、その頃抱えていた悩みの出口がありそうな気がした。そして気付いた。きっと、その上司は私が(何かに)悩んでいることを見て取り、泳ぐことでその悩みを吹っ切ることが出来るだろうと知っていたのだ。それを私に気付かせるためにプールに誘ってくれたのだ。感謝。因みにその上司が私をプールに誘ったのは、その時ただの1度だけだったりする。すごい人だよなぁ…。自分はそんな上司には到底なれないもん。
自分は水泳が好きで今も泳いでいられるのは、実はあの上司のおかげなのかも知れない…。