ゼットン

私の知っているゼットンとは、初代ウルトラマンの最終回に出てきて、ウルトラマンに勝ってしまう、という超強力な怪獣。名前の由来は最終回に因んで、アルファベット最後の文字ゼットから来ている。その必殺技(って言うのかな?)は、火の玉。というとショボそうだが、これがただの火ではなく1兆度もの温度をもつ火。最近ゼットンがこの必殺技を放つと何が起きるか?という三択クイズが?ahooの広告で、電車の壁に貼ってある。また、その某?ahooのページにもその手のクイズのコーナーがある。そして、?ahoo知恵袋の見解と称して、答えは1000光年以内の生物が死滅する、となっている。
しかし、私の知る限りこれは?ahoo知恵袋の見解ではない。これは、あの有名な柳田理科雄先生が世に送り出した、名著「空想科学読本」に何年も前に書かれたものである。これが「この件」を最初に扱った文献である、と私は信じている。?ahoo知恵袋は問題自体も含め単にこれをパクっただけである。にもかかわらず謝辞も入れず、参考文献としても出さずに、?ahoo知恵袋の見解とは何という傲慢な態度。こんなことが許されていいのだろうか?
ところで、ゼットンといえども「生物」なのだから、そんなもののせいで1000光年以内の生物がすべて死滅するのであれば、その火を放つ前に、その火を体内に(?)持っていたゼットンがそもそも死んでいたはずなんだけど、そこらへんには突っ込んじゃあいけないんだよね?
なお、何でそんなにも威力があるのかというと、そのエネルギー量。1兆度ともなると火の玉の持つエネルギー量は計算上太陽をもはるかにしのぐ。このため、その輻射エネルギー(γ線、つまり放射線)を浴びるとみんな死んじゃうのだが、そのエネルギーが1000光年先まで到達する、というのが柳田理科雄先生による計算結果。
しかし、そもそもその火の玉の温度が1兆度だってどうやって計ったんだろう、測定手段あるの?なんて突っ込んじゃいけないんだよね?