アリスタルコス

この人知ってる?紀元前300年頃のギリシャの数学者で天文学者なんだって。今日初めて知って、何者?って感じでググってビックリ。地動説じゃん。しかも、ちゃんとした科学的根拠に基づいて、太陽は月よりも遙かに大きいことも、恒星は太陽や月よりもとてつもなく遠いところにあることも論証している。その時代だから使っている武器は、目で観測できる天体現象と、今で言えば中学生程度の数学のみ。でも、完璧だよ。すごい。コペルニクスの2000年も前に地動説(当時は太陽中心説とか言ったらしい)を唱えてた人がいたんだねぇ。
彼は月食とは地球の影に月が隠れる現象であることを知っていたので、その隠れている時間から、地球の影と月の大きさの関係を求め、月が地球に比べてどの程度小さいかを示したとのこと。また、月が球体であり、月の丁度半分だけ太陽が照らしている状態が半月であることを見抜き、従って半月の時、月と太陽と地球との関係が、直角三角形である、とした。このことから、三角形の相似条件を使って、地球と太陽の距離や月と地球の距離の比を計算で示し、太陽は月より遙かに遠いところにあることを示した。また、見かけの太陽の大きさと見かけの月の大きさがほぼ同じである(日食のときにピッタリ重なる)ことから、太陽が月の何倍程度大きいかも示した。そして、こんなにも大きいものが毎日地球の周りを回っているはずがないから、回っているのは地球の方だ、とした。かつ、地球が太陽の周りを回っている(地球は動いている)のに、恒星はその位置を全く変えない(視差で星の位置が変わらない)ことから、恒星は太陽よりもとてつもなく遠いところにある、とした。つまり恒星と異なる2つの位置にある地球とで三角形を作れないから、恒星は無限ともいえるほど遠い位置になければならない、ということ。
残念ながら当時の測量技術では精密な角度などは測れるはずもないし、正確な半月の瞬間を判定できるはずもない。従って求まった答えは非常に大きな誤差を含んでいたが、それでも理論的な材料は完全に正しい。これって特筆に値する…、よね。すごい。敬服しちゃう。
なお、この手のうんちくはググればどこにでも、もっと分かりやすくて完全に正しくて詳細な説明が出ている。間違ってこのページに迷い込んでしまった方がもしいたら、その手のちゃんとした情報を参照することを強くお勧めします(爆)。